Tips

キャリア理論を知る

理論

計画的偶発性理論(プランド・ハプンスタンス)

スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した理論で、キャリアの大部分は予期しない偶然の出来事によって形成されるという考え方です。完璧な計画を立てることよりも、目の前の機会に好奇心を持って関わる姿勢が、結果的にキャリアを切り拓くとされています。

理論

キャリアアンカー

組織心理学者のエドガー・シャインが提唱した概念で、自分がキャリアにおいて最も大切にしている価値観や欲求(専門性、管理能力、自律性、安定性など)を指します。転職の軸を考える際、自分がどのアンカーを重視しているかを振り返ると、判断基準が明確になります。

理論

ライフキャリアレインボー

心理学者のドナルド・スーパーが提唱した考え方で、人は生涯を通じて「子供・学生・職業人・市民・余暇人・家庭人」など複数の役割を同時に担っているとされます。転職を考える際も、仕事だけでなく人生全体のバランスで捉える視点が役立ちます。

理論

キャリアの大三角形(希少性のかけ算)

教育改革実践家の藤原和博氏が提唱した考え方です。1つの分野で100人に1人になるのは難しくても、3つの分野を掛け合わせれば100万人に1人の希少な人材になれるとされます。自分の経験の組み合わせ方を考える視点として使えます。

理論

キャリア発達段階説

ドナルド・スーパーが提唱した理論で、キャリアは「成長期・探索期・確立期・維持期・解放期」という段階を経て発達していくとされます。自分が今どの段階にいるかを意識すると、今のタイミングで転職によって何を得たいのかが整理しやすくなります。

理論

カッツ理論(3つのスキル)

経営学者のロバート・カッツが提唱した理論です。ビジネスに必要なスキルを「テクニカル」「ヒューマン」「コンセプチュアル」の3つに分類します。役職が上がるほどコンセプチュアルスキルの比重が増えるとされ、自分の能力構造を考える手がかりになります。

理論

I型・T型・Π型・H型人材

自分の専門性の持ち方を表す有名なモデルです。1つの分野を極める「I型」、周辺知識も持つ「T型」、2つの専門性を掛け合わせる「Π型」、他者とつながる「H型」などがあります。スキルの掛け合わせ方という視点で考えられます。

おすすめの本

年代や属性ではなく、本の内容(テーマ)で分類しています。

自己理解・自分に合う仕事を見つける

本

科学的な適職(鈴木祐)

直感や思い込みではなく、データやエビデンスに基づいて「後悔しない仕事の選び方」を解説した一冊です。心理学や行動経済学の知見をもとに、仕事選びの意思決定の仕方を紹介しています。条件や職種の選び方を科学的な視点で見直したい人におすすめです。

本

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(八木仁平)

「好き」「得意」「価値観」を組み合わせて自己理解を深める方法を、ワークシート形式で解説した一冊です。やりたいことが分からず悩んでいる人に向けて、ステップ形式で言語化していくプロセスを紹介しています。自己分析を一から整理し直したい人におすすめです。

本

絶対内定(杉村太郎)

自己分析ワークとキャリアデザインを含む、学生に人気の就職活動ガイドです。自分の強み・弱みや価値観を掘り下げる設問に沿って書き進めることで、エントリーシートや面接で語れる軸を整理できます。就職活動の土台づくりに使える一冊です。

本

苦しかったときの話をしようか(森岡毅)

USJの再建を手がけたマーケターが、就職活動中の娘に向けて書いたキャリア論です。自分の強みの見つけ方や、キャリアをどう考えるかを平易な言葉で解説しています。自分自身を客観的に見つめ直すきっかけが欲しい人におすすめです。

転職をどう考えるか

本

転職の思考法(北野唯我)

「マーケットバリュー(市場価値)=技術資産×人的資産×業界の生産性」というフレームワークを軸に、転職すべきかどうかを論理的に判断する考え方を解説した一冊。感覚ではなく構造的に自分の市場価値を捉えたい人におすすめです。

本

転職2.0(村上臣)

転職は自分の市場価値を最大化するために行うべきだと説く一冊です。ジョブ型雇用が広がる中で、転職は特別なことではなく当たり前の選択肢になっていくという考え方を解説しています。これからの働き方を見通したい人に向けた一冊です。

本

「いつでも転職できる」を武器にする(松本利明)

「いつでも転職できる状態」そのものが武器になるという考え方のもと、自分なりのキャリアの軸や市場価値の築き方を解説した一冊です。今の会社にいながら市場価値を高めていくための、具体的な行動も紹介されています。

本

ポスト平成のキャリア戦略(佐々木紀彦・塩野誠)

「昭和モデル」「平成モデル」が通用しなくなる時代のキャリア戦略を、対談形式で論じた一冊。20代・30代・40代以降と年代別にヒントを示しており、先行きが不透明な時代のキャリア形成を考えたい人におすすめです。

市場価値・スキルを高める

本

自分時価総額(岸田佳祐)

実績という目に見える資産だけでなく、影響力や信頼といった「見えない資産」を積み上げることで、自分の市場価値を高めていく考え方を解説した一冊です。会社に依存しない個人としての価値をどう築くかを考えたい人に向いています。

本

転職と副業のかけ算(moto)

外資系企業で複数回の転職を経験した著者が、自身の市場価値を高める働き方や、転職活動の実践的な戦略について解説しています。副業を組み合わせることで収入と経験の両方を広げる考え方も紹介されています。

本

できる30代は、「これ」しかやらない(松本利明)

取り組むべき高付加価値な仕事に絞り込み、それ以外は任せるという考え方を解説した一冊です。能力ベースから働き方ベースの評価への転換を提案し、限られた時間で成果を出す働き方を紹介しています。

本

ストラテジック・キャリア(ビル・バーネット、訳:櫻井祐子)

マッキンゼーや米国務省などで戦略立案に携わった著者が、キャリアを事業戦略と同じ枠組みで捉え直す一冊です。強みの分析から長期戦略の立案まで、演習を通じて進められる構成になっています。自分の手で戦略を組み立てたい人向けです。

多様な働き方・キャリアの築き方

本

ライフピボット(黒田悠介)

変化の速い時代において、1つの会社・職種にこだわらず、柔軟に何度もキャリアを転換(ピボット)していく生き方・考え方を提示した一冊です。小さな興味や行動の積み重ねがキャリアを広げていく様子を紹介しています。

本

シン・サラリーマン(サラタメ)

人生100年時代に「本当の安定」を得るために必要な3つの武器(仕事・転職のスキル、副業、お金の知識)を解説した一冊です。会社に依存しすぎない働き方を、会社員の立場から分かりやすく紹介しています。

本

35歳までに読むキャリアの教科書(渡邉正裕)

自分のやりたいこと(意欲)とできること(能力)の重なりを見つけることの重要性を、9人のキャリア事例とともに解説した一冊です。35歳という節目を意識しながらキャリアを設計したい人に向いています。

本

自分で「始めた」女たち(グレース・ボニー)

自分のビジネスやフリーランスとしてのキャリアを築いた112人の女性へのインタビューをまとめた一冊です。会社に属さない働き方のリアルな実例を知ることができ、独立という選択肢を考えるきっかけになります。

本

もっと上手に働きなさい。(内永ゆか子)

働く女性に向けて、職場での人間関係や燃え尽きの回避、社内政治への対処法などを、著者自身のキャリアをもとに解説した一冊です。長く働き続けるための実践的な知恵がまとめられています。

グローバルキャリア

本

グローバルキャリア(石倉洋子)

国際的な舞台で活躍するためのキャリアの築き方を解説した一冊です。著者はグローバル人材育成を専門とする一橋大学名誉教授です。海外・国際的な環境でのキャリアを視野に入れたい人におすすめです。

※ 書籍の選定にあたっては job.or.jp「キャリアに関するおすすめ本」 を参考にしています。